理解できない体験

5月27日(月) 本流

 

 今日は雨模様なので、仕事の疲労を回復するため家で休養するつもりだった。

昼寝から目覚めた午後3時、ちょっとバイク小屋に行くつもりで庭に出た。

すると生温かい湿った南風に乗ってエゴの花の匂いが鼻を突く。

その瞬間、今日は釣れる予感がした。(スイッチが入ってしまいました)

 

これからホームの本流まで1時間、日暮れまで2時間ロッドが振れる。

ワイパーを動かしながら車を走らせ、瓦斯のかかった川に着いた。

早速、30cmくらいの虹鱒が2匹。

その後 反応無く最後の30分に賭けてポイントを移動した。

 

 辺りは暗くなり、残りあと15分ほどか。

対岸ギリギリにフライを届けようと、いつの間にか ひどく力んだキャスティングになっていることに気付く。

 

 フルキャストしたフェザーウイングのストリーマーが追い風に乗っていい所に落ちた。

着水して直ぐにロングストロークで中層を引っ張る。

リトリーブ後半でガツン!!

何だ根が掛かりかよ!

フライを根から外すため、ラインを緩めた後 大きくロッドをあおった。

外れない。

もう一度トライ。

再度ラインを緩める。緩める???

ラインがどんどん上流へ引っ張られて行く。

ええっ! 

今のは完全に根が掛かりだった。(先の30cmの感触が影響したのかも)

依然とラインはどんどん上流へ引っ張られて行く。

勢いよく走るわけでも、ローリングするわけでもなく、一定の調子で途切れなく。

これ魚か? デカ過ぎる。

 

 いままで、70オーバーの虹鱒や、80クラスの鯉を掛けた事も有るけれど、それと比にならないくらいの重み。

そいつは500グレインのラインを引きずりながら、更にダブルハンドロッドのいなしももろともしない。

何だこれっ!!!

 

勿論、2Xのティペットなんかでは制止出来ず完敗。

しばし呆然。

今のは何?

 

 ついに、あの幻の魚が現れたか。

せめて姿を確認したかった。

 

 前回のツーリングで行った城の池の不気味な像が蘇る。

たぶん今夜は眠れません。

では。