7月19日(日) 下越の小渓流
目覚まし時計が鳴る前にカッコウに起こされた。
野鳥が声を張り上げている時は、たいがい縄張りを主張している時だと聞くが、この住宅地に縄張りを主張するほどの何があるのだろうか?
夜が明けてから、自宅周辺でひたすら鳴き続ける。
早朝や夜間に人の発する物音はとても気になるのだが、こと野鳥、虫、カエル、雨、雷などの自然の周波数はあえて窓を開けたくなる。
今日はnoniさんとの釣行。
連日の雨のせいで前夜まで行先が決まらずにいた。
こうい時は、あの渓が頼りになる。
先月、noniさんに紹介した渓だ。
渓に向かう途中、水田の稲はずいぶん丈を増して分厚く盛り上がっている。
もしかして、次回ここを通る時には稲穂に白い花を付けているかもしれない。
その時のいい匂いを想像して深呼吸。
いよいよ夏本番だ!
数日前に20数年振りに渓流用のドライフライを巻いてみた。
なぜなら、前回の釣行で過去に巻き溜めてあったフライが小さくとても見難かったから。
釣れるかどうかはさておき、視認性を最優先して#12で巻く。
とにかく高く浮いて良く見えるエルクヘアーカディスだ。
このフライを巻くとタイイングを始めた頃を思い出す。
当時うまく付けられなかったウイングがいとも簡単に付けられた。
やはり経験を積んだせいか? 嬉しさよりも歳を感じた。
取り敢えず一日分を巻いてボックスに収納した。
入渓は前回釣行の概ね中間地点とし、今日は前回より上を目指す。
昨夜の降雨で水温が下がり、川から発生した霧が渓をゆっくり流れる。
川底は綺麗に洗われておりとても白い。
なんだか厳粛な雰囲気。
川の真ん中にある岩がホームセンターでよく売られている苔玉のよう。
上流の保水力が良好であり、水量が安定していること示している。
午前中は気温も低くて魚の反応は渋かったが、昼食後は日が指し始めて一気に活性が上がった。
この区間は、本来 山女魚20%:岩魚80%なのだが、今日は20センチ前後の山女魚ばかり。
各々で15匹くらいは釣った(?)かも。
岩魚はnoniさんの一匹だけ。
川を上がってから気が付いた。
魚の写真が無い。
次に釣れるはずのいいサイズの魚で記念撮影しよう思っているうちに上がってしまった。
帰りの途中でちょっと寄り道して本流へ。
魚の写真はこれでご勘弁を。
今年はnoniさんからのお誘いもあり、久振りにドライフラを満喫しているが、noniさんの丁寧な釣り見ていると、自分の雑な釣りが恥ずかしく思う。
魚、樹木、流れ、岩、渓を構成している全てのものに敬意を払って、もっと精進致します。